先週の水曜 9月25日に、青山の 『ランス ヤナギダテ』 さんにて
ノリエットの20周年記念パーティーが開かれました
。
その日の詳細は、ノリエットブログにて
ウッチーが愛に満ちた素敵な記事で紹介しておりますので(→
こちら)
ここでは割愛いたします
。
この日は、シェフ永井が、今まで自分と関わってきてくれたみんなへ、
また、その反対に、今のスタッフと元スタッフの方からシェフへと
それぞれが持っている気持ちを伝える、温かい場となりました。
その会場に永井が選んだのが、ランス ヤナギダテ。柳舘さんのレストランでした。
ゆえに、もちろんスターターはシャンパーニュ。
そのシャンパーニュは、ランスに本拠をおく テタンジェ。
サーヴィスの方が持ってらっしゃる、ボトルカラーと『T』の文字が見えたとき
あ、テタンジェだ~~と、口元が緩んでしまった
。
大手のシャンパーニュメーカーで、例えばロデレールや、ボーランジェなど
好きな造り手はいくつかあるけれども、テタンジェもそのひとつ。
テタンジェの何がステキかと言いますと、、、
シャルドネ由来のキレのよさ、なんですが
だからって、絶対にギシギシしていなくって、スマートで繊細なんです。
そんな優美さ、のようなものが私にとっては特徴的で
例えば、クリュグを男性的というならば、その対極をなす女性的な優雅さで楽しませてくれます。
しかも、マグナムボトル。。
レギュラーボトルの2本分の大きさのボトルでのサーヴィスでした。
ワインは、なぜか大きなボトルで熟成させたほうが、美味しいのです。
自身の経験上ですが、多くの方が同じ意見を持ってらっしゃいます。
その科学的な根拠、とか、その理由を説明づける何かがあるのでは?と
数年前のボーランジェのセミナーの際、質問してみたが
『大きなボトルで、ゆっくりと熟成するからかな?』みたいな
答えになってないような
回答だったので、
コレコレこうなので、よりおいしいんです!と胸を張っては言えないけれど
でも、この時のテタンジェは、ほんとに美味しかった。
レギュラーボトル2本と、マグナム1本と、容量は同じだけれども
マグナムの方が高い。
え、逆なのでは?と思われる方もいらっしゃると思いますが、シャンパーニュはそうなんです。
多少高くなっても、ぜひ美味しいものを。
そういった気持ちを感じました。
そして、そのシャンパーニュの後の赤ワインは、うちから持ち込みさせてもらいました。
2005 サン ジョセフ 420ニュイ。 アラン パレ
(ちなみに、マチュザレム。6Lボトル。)
コート デュ ローヌ、サン ジョセフを代表する造り手として
ギガル、シャプティエ、ジャン ルイ シャーヴなどが有名だが
アランさんは、元ギガルの名醸造家だった方である。
ギガルを辞めた後、70年代からこの地でワイン造りを始め
今では、同じく高い評価を得ている造り手さんである。
『nuits』というのは、『夜』という意味で
420日の夜を、樽で過ごした、という意味。
古木、ローマン・シラー100% 。
ローマン・シラーは、カリフォルニア大学の遺伝子研究の結果
ピノ・ノワールの先祖といわれているブドウ木です。
熟成させる樽にもこだわったこのワインは
まろやかで、ほんのりと柔らかい香りと、上品さがあった。
一言でいうなら、エレガント、であった。
アランさんではないけれど、昔、ローヌの造り手の方が言っていた。
『僕たちの畑では、ピノノワールは作れない。
でも僕たちはシラーで、手と時間をかけて、良いワインを造る』と。
飲んでいて、そんな言葉を思い出した。
永井が初めてフランスで働き始めた店は、ヴァランス。
当時、おらが畑のローヌのワインは、きっとよく飲んだことでしょう。
そんな思い出の土地の、偉大なる造り手。
あの日、永井が準備してくれた赤ワインは、そんなワイン。
代わりのない存在ってこと
人は真実とされる何かを
分かち合おうとするのね。